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婚約者の友人 [映画【か行】]

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監督はフランゾワ・オゾン。フランス映画です。
私はオゾン監督の映画は赤ちゃんの背中に天使の様な羽が生える「リッキー」(09)以来です。


この映画は謎が多い映画。
嘘もたくさん出てきます。
映画を観ている間は無意識に「次はこうなるんだろう」とか「本当は死んでいないんじゃないのか」なんて思いながら観てますよね。
ハリウッド映画だと大きくは違わないか又は違っても納得できるものも多いんですけどフランス映画は思いもつかない方向に突っ走ります。
この映画では「え?」「そうくるの?」と何回思ってしまったことでしょう。


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映画はほとんど白黒です。
ただ冷えついた心が温かくなった時だけ(ほんの少しの間だけですが)カラーに変わるんです。


時は第一次世界大戦が終わったころのドイツの田舎町。
身寄りがないアンナ(パウラ・ベーア)は兵役が終わって戻ってきたら結婚するはずだった婚約者のフランツ(アントン・フォン・ルケ)の家族と暮らしながら、フランツのお墓に行くことが日課でした。
近所の男性に求婚されてもフランツの事が忘れられないアンナは拒否を続けています。


ある日アンナはフランツの墓の前に佇み泣いているフランス人の男・アドリアン(ピエール・ニネ)を見かけます。
戦争前にフランスに留学していた時のフランツの友人だと思ったアンナ。
フランツが愛したフランス語で文通していたハンナはフランス語も流暢です。
やがてアドリアンにルーヴル美術館でのフランツが好きだった絵のこと、フランツに教えてたバイオリンの話などの思い出話を遠慮気味に話す彼に好意を抱きはじめます。


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ドイツでは敵国だったフランス人への憎しみが満ちていました。
フランツの両親も大事な息子を殺した敵国フランス人のアドリアンとは会いたくないと言いますが徐々に打ち解けはじめ、夕食に何度も誘っては息子の残したバイオリンを弾いて欲しいと頼みます。
しかしフランツのバイオリンを弾きながら倒れてしまうアドリアン・・・どんどん情緒が不安定になっていきます。
実は彼には打ち明けるつもりでも打ち明けられない秘密があったのです。
ドイツに来たのもその為だったのですが、その秘密を一人打ち明けられたアンナの驚きは入水自殺を試みるほどでした。


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逃げ帰るようにフランスに帰るフランツを探すために今度はアンナがフランスに向かいます。
「あなたが好きだ」と告げるために。でも彼の消息はなかなかつかめませんでした。


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第一次世界大戦で戦ったフランスとドイツ。
アンナはフランスに行くと、アドリアンがドイツで受けたと同じ人種迫害をうけます。
むしろフランス人の方の痛みが強いようにも描かれています。


困難を乗り越えてようやくアンナがアドリアンに出会った時、またもやショックを受けることが起こります。
「そんなひどい」「そんなこと言うか?」って仕打ちの連続でピエール・ニネが美しい顔で繰り出す天然のパンチをボコボコに食らってしまった気分。
いい男ってなに言ってもいいと思ってんやろか。


男の嘘は自分のため、そして女の嘘は思いやる家族のため。
女は嘘をつき続けるしかないのでしょうか。
哀しいエンディング、でも現実的な終わり方っていうべきかもね。




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